2010年6月 8日 (火)

映画「孤高のメス」

「油断大敵」の成島出監督、「雪に願うこと」の脚本家、加藤正人氏、そして主役にはツーさま(堤真一さん)ということで・・・

Photo_2  

「孤高のメス」

監督    成島 出

脚本    加藤正人

出演    当麻鉄彦 ・・・ 堤 真一

       中村浪子 ・・・ 夏川結衣  

                 余 貴美子  生瀬勝久  柄本 明  他

原作は読んでいませんが・・・

映画を見終わって、とても清々しい気持ちで劇場を後にすることができました。

昨年、私の母が4度も入院し、医療問題を考えないわけにはいかない立場になりました。

三度目の入院の時は、腸閉塞になり、緊急入院、緊急手術。

外科医の先生と看護婦さんは、ほんとうに大変な尊い仕事をなさっていると感じました。

この映画を通して、一人でも多くの若者が素晴らしい外科医を志してくれたらと願ってやみません。

映画のファーストシーンの風景を観た時、グッと目に入ってきて「あ、この映画いい!」と思ってしまいました。

映画は淡々と医療現場とその周辺の人々を確実に捉えて、変に誇張したりすることはありません。

余貴美子さん扮する母親が生体肝移植ー臓器提供を決意するところは、「う~~ん」と泣かされました。また息子がこの世から居なくなってしまった後、幼稚園の子供たちにコーラスの指導をするところも印象的でした。

堤真一さんは、その昔、野田秀樹のシェークスピア原作「真夏の夜の夢」で唐沢寿明さんと一緒にライサンダーとデミトリアスで出演されていました。その時、二人がガバっと一瞬抱き合うところがあったんですが、二人の大きさが一回り違う。唐沢寿明さんは非常にコンパクトで ああ、この人はテレビ向きの人なんだろうなと思い、堤真一さんに対しては この人は映画がいい! と思ったのでした。

ウフフフフ ・・・ 私の目に狂いはなかった!  (*^_^*)

今回、堤さんは肩の力が抜けて、主人公の当麻鉄彦と堤真一が相寄って、実に自然で良い感じ!  ただ、ただ、カッコいい堤さんを思い描いていたのですが、いい意味で裏切られた感じ・・・・

すごくいい役者さんになられましたぁ~~~!!!

夏川結衣さんもいい感じでした。今まで観た中では一番好きです。

後、これは私一個人の趣味ではありますが・・・

成人した夏川さんの息子には、夏川さん似の目元の涼しい初々しい純粋さを持った美青年 ー 東方神起のユノ(ユンホ) のような人が良かったな。と思ったのでありました。

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2009年11月 8日 (日)

根岸吉太郎監督作品「ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~」

一年前から楽しみにしていた映画です。

「雪に願うこと」「サイドカーに犬」の根岸監督、NHKドラマ「蔵」に主演された時から注目していた松たか子さん、脚本はシナリオ界の重鎮田中陽造氏、相手役に浅野忠信さん、どんな映画になるのかとワクワクでした。

「ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~」

Photo     監 督          根岸 吉太郎

    脚 本         田中 陽造

    音 楽         吉松 隆

 出演         大谷佐知       松 たか子

             大谷穣治       浅野 忠信

             椿屋主人       伊武 雅刀

             椿屋女房        室井 滋

             バーの女給 秋子   広末 涼子

             椿屋の客 岡田    妻夫木 聡

             弁護士 辻       堤 真一    など 

私が20代に入ったばかりの時、太宰治にはちょっとした思い出があります。

それは女性の一人称独白形式の「待つ」です。

また女性独白形式「燈籠(とうろう)」の文章も強烈に心に残っています。それ以外太宰治の小説を沢山読んだというわけではありません。

この人は女の人の気持ちが解る? 人だな・・と。

だからと言って、心中未遂を二回、三度目の心中で亡くなった と聞いても???

頬杖をついたあの写真を見ても???・・・気取ったおじさん・・・(すいません!(^_^;) )ぐらいにしか思っていませんでした。

今回、映画「ヴィヨンの妻」のラストシーン、ラストの佐知のせりふには圧倒されました。

ですが、2009年10月10日に観た時と2009年11月7日に観たときでは、たった一ヶ月なのに、感じかたは少し違うのです。

その人の生きている環境ー生活している環境、ちょっとした事件などその時々で

ラストのあの言葉は、微妙に違って聞こえてくるように感じました。

でも、もっと大きくこの映画を観たい!と思っています。

物語は大谷穣治が子供の頃、鉄の輪のエピソードから始まり、大谷が暗闇の中からマントをひるがえし、観客席に向かってかけて来る ー モノクロから渋いカラーへと画面が変わります。その始まり方も面白い。

そして小説「ヴィヨンの妻」と同じように居酒屋「椿屋」から金を盗み、その店の主人と女将さんが追いかけて、大谷の家に来るというところから、全体は小説「ヴィヨンの妻」を中心とした展開になります。

大谷と佐知が結ばれるいきさつが、小説「燈籠」から。ー燈籠のさき子が佐知に、水野が辻になっています。

貧しい佐知が同じく貧しかった辻のためにマフラーを万引きする。そして交番に連行される。その様子を見て辻は逃げだしますが、大谷が佐知を助けたところから二人が結婚することになる。なるほど~と思ってしまいました。

そして佐知が大谷の借金のために椿屋で働きはじめると、佐知を慕う青年岡田が、そして佐知がかつて好きだった辻が絡んできます。

小心者の大谷は、佐知が人気者になって、輝いていくことに嫉妬します。そして佐知が椿屋から岡田と佐知が一緒に帰るのを尾行します。それがなんか可笑しくて笑ってしまうんですよ。浅野さん演ずる大谷はなんか憎みきれない可愛さがあるんですねぇ~

大谷は岡田と二人で飲んだ後、岡田を自分の家に連れて帰ります。そして岡田が佐知に求愛したことを盗み聞きして家を出た後、バーの女給である秋子と心中するんです。心中は未遂に終わり、今度は佐知が大谷を助けるために辻に連絡を取る。辻の事務所に赤い口紅をひいて、「お金ありません」と乗り込んで行くのです。

ラストはまた椿屋で佐知と大谷、大谷が椿屋の主人に向かって「佐知をよろしくお願いします」と出ていったあと・・・佐知は追いかけてあの言葉、あのラストシーンへ。

佐知が大谷を追いかけていく時のあの表情、やっぱり惚れているんだと思いました。あの二人は奥の奥でやはり離れられない、つながっているんだと感じました。

大谷の行動が佐知に変化を与え、また佐知の岡田との行動が大谷に変化を与え、大谷の秋子との行動が佐知に変化を与え、佐知と辻の行動が大谷に変化を与え、終盤を迎えるという、人間ドラマが凄い!と思いました。

日常にある小さな人間のドラマをこれだけ飾り立てることなく私の心に大きく響かせる ー 観客に見せることができるということは、ほんとうにすごいと思いました。

根岸監督は今までもその実力は認められていますが、第33回モントリオール世界映画祭で、最優秀映画監督賞を取ったことも頷けます。

映像、美術、音楽、脚本、演出、俳優 と どれもが素晴らしい!

佐知を演じきった松たか子さん、この役ほんとうに彼女のためにあるのだと思いました。

よかったです!

そして、なんとも魅力的な大谷=太宰像を演じた浅野忠信さん、惚れてしまいましたよ!(爆)(*^_^*)  大谷が秋子と温泉宿で、義太夫節を唸る場面ー上手い!と思わず笑ってしまいました!

広末涼子さんの秋子も佐知とは髪型から着物の色まで対照的なスタイルで、メガネがいかにも文学好きの女性という感じで、この映画になくてはならない存在でしたね。

妻夫木君も、初初しい青年という感じが良くでていて、いい感じでした。良い人はあんな風にして身を引くのね。(T_T)

私のご贔屓堤真一さん、ソフトがよく似合ってました!(爆)

そして忘れてはならない椿屋の主人伊武雅刀さん、女房の室井滋さん、しっかり脇を固めて主役二人を盛り立てていました。

最後に小説「燈籠」の科白から

ー せめて来年の夏までには、この朝顔の模様のゆかたを臆することなく着て歩ける身になっていたい。ー

あのラストシーンの後、佐知はあさがおの模様の浴衣を着て大谷とぼうやと三人で縁日の人混みの中を歩いていることでしょう。

 

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2007年8月16日 (木)

「キクとイサム」ー神保町シアターにて

東京は、千代田区神田神保町(古本屋街)に新しく出来た映画館に行ってきました。オープニング記念 ー川本三郎編 映画の昭和雑貨店 こどもたちのいた風景ー と銘打った10作品の中の「キクとオサム」という映画です。チラシは見てなかったのですが、その他にもなかなか良い作品が並んでいました。

この「キクとオサム」は、初めて読んだシナリオ集「水木洋子 人とシナリオ」の中に入っていた作品で、この映画はぜひ映画館で観たいと思っていたのです。

1959年作品「キクとオサム」

監督  今井正

脚本  水木洋子

出演  キク(11歳)   高橋恵美子

     イサム(9歳)   奥の山ジョージ

     キクとイサムの祖母しげ子婆さん   北林谷榮

     その他 新聞記者  三国連太郎など

日本が第二次世界大戦で負けた後、米国の占領地になって、黒人のアメリカ兵と日本女性との間に生まれた混血児キクとオサム。

母親は亡くなり、父親は米国へ帰ってしまい、今は山村で祖母に育てられているというお話です。

9歳のオサムは、自分が黒人の混血児であることをはっきり意識していない。11歳になったキクはうすうす色々なことが判り始めている。…おばあちゃんは、年々身体が弱り、二人の将来について悩み始めている。…周りの人の中には、米国へ帰したほうが良いという人たちもいる。

そして、イサムは米国へ養子縁組されることになりますが…

キク役の高橋恵美子嬢は、現実にもおばあちゃんに育てられていた子供で、水木洋子さんが気に入り、彼女を主役にしなければ、シナリオを書かないとまでおっしゃったそうです。

今井監督は、頭の良い美しい黒人との混血の女の子を主役にしたかったそうですが、恵美子嬢のカメラテストをして彼女の迫力ある顔に圧倒され、水木洋子さんに負けた!と思ったということです。

映画ラスト、恵美子嬢演じるキクちゃんの明るいパワフルさに観客は救われます。

この作品では、日本を代表するおばあちゃん女優、北林谷榮さんが、要となって物語りが進行していきます。北林さんが居なかったら、この映画は成立したでしょうか?

しかし、この時、いったいおいくつだったのかとネットで調べてみました。

なんと1911年生まれ、今年で96歳!93歳の時、本まで出されています。

この映画を作ったのが、1959年48歳の時、正に油が乗っている時ですね。徹底的なリアリズム!よくあそこまで老婆になれるものだと感心してしまいました。

この「こどもたちのいた風景」10作品のうち、なんと4作品に出演されています。多分、いずれもおばあちゃん役だと思います。

北林谷榮さんは、小柄で顔も小さく、日本の典型的な可愛いおばあちゃんになれるタイプなのですね。それにすごい演技力!演技力なくしてああいう老婆役なんてできませんからね。古典芸能だったら、さしずめ人間国宝ですね!

おばあちゃんがイサムに野球帽、キクに下駄を買って帰って来た時、ジーンと胸に来てしまいました。

今の日本からは、想像もできないほど貧しかった時代。お茶受けとして生の大根を食べているのを見て、びっくりしました。(だけど健康的かも)

風俗としてスカートに下駄というのが、なぜか新鮮に感じられました。

私もやってみようかしら?

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2007年6月30日 (土)

サイドカーに犬

なんだか、この映画で今年の夏休みの思い出ができてしまったみたいな感じ・・・。この映画を観てから、自分の子供の頃が思い出されて、想い出されて・・・。 子供の頃のことを想い出す機会なんて、ほとんどありませんでしたから・・・。 YUIちゃんの主題歌も心に染みました。

Photo_3 「サイドカーに犬」

監督   根岸吉太郎

脚本   田中晶子 ・ 真辺克彦

出演   ヨーコさん    竹内結子

               薫 (10歳)   松本花奈

               薫の父 誠    古田新太

               薫の母 良子   鈴木砂羽

               樹木希林、椎名桔平、ミムラ など

物語は、30歳になった薫が10歳だった夏休みの一時を想い出す回想の形で始まります。

薫が10歳の夏休み。 母が家出をしてしまった後に、食事を作りに来てくれたヨーコさん。そのヨーコさんと薫の心のふれ合いを叙情的に描いている映画です。

一緒に行った友人は、80年代の自分の琴線に触れる知的な映画と言っていました。

いわゆる米国的エンタテイメントのように、口をあんぐり開けていれば、何でも食べさせてやるぜ!式の映画ではありません。

私は、自分が薫と同化して、この映画を追体験してしまったみたいです。

  憧憬の眼差しでヨーコさんを見つめる薫。

  私も同じようにヨーコさんを見ていました。

今まで、竹内結子という女優さんをそれほど意識して観ていませんでしたが、今回、美人女優のわりに芝居が上手い(失礼!)と思ってしまいました。

とにかく表情がいいと思いました。

  笑った顔、泣いた顔、ちょっと怒った顔。

彼女のチャーミングな表情そのものが、この映画を紡いでいくように感じました。

これが主役女優というものなのかぁ・・・・。

映画終焉、戻ってきた母親に頭突きをして「薫と友達になれてよかったよ」と出て行ったヨーコさん、その時の表情がなんともいえませんでした。

そして薫に父親との別れの時が来ます。

薫がヨーコさんの真似をして父親に頭突きをした時、私は思わず泣けてしまいました。

私も長女で、弟がいます。

私が幼稚園の園児だった時、父が単身赴任で海外へ行く時、飛行場でワンワン泣いて見送ったこと。父の替わりに音大生のお姉さんが下宿に来たこと。そのお姉さんがヘヤーキャップを被って、ロゼット洗顔パスタ(この名前が大事)で、顔を洗うのを眩しく眺めていたこと。

父が帰って来てからの夏休みは、よくプールへ連れて行ってもらったこと。プールの帰り、バスで国立駅まで戻り、駅前でラーメンを食べさせてもらったこと。そのラーメンが美味しくってたまらなかったこと。などなど走馬燈のように想い出してしまいました。

斯くして、この「サイドカーに犬」は、私のお気に入りの映画となったのです。

私が80歳のおばあちゃんになって、この映画を観た時「私にも子供の頃があったのよ!」と心の中で叫び、今度生まれて来る時は、竹内結子のような美人に生まれてくるんだ!と呟くでしょう。

         

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2007年5月26日 (土)

イム・グォンテク監督作品パンソリ映画「春香伝」

「文楽は芸術だ!」を書いて「女殺油地獄」と共に思い出した映画がもう一つあります。それがこの「春香伝」です。なぜ文楽から韓国映画なのか?と思われるかもしれませんが、それはこの映画が韓国の伝統的な語り芸”パンソリ”で進行していくところにあります。私はその”パンソリ”の芸に感動したのです。

「パンソリ」という語り芸が、文楽の浄瑠璃=義太夫節の語りと非常に似ているのです。日本人も韓国人も同じモンゴル系民族なので、身体的特徴、声帯なども近いものがあったり、また文法も同じ配列であったり、そういうところから、パンソリと義太夫節の語りが似ているんだと思います。

韓流ブームが来る前の映画。”近くて遠い国”と言われていた韓国の時代劇を初めて観たのもこの映画、韓国映画の底力を見たのもこの映画でした。

2000年『春香伝』

監督      イム・グォンテク

脚色      キム・ミョンゴン

パンソリ    チョ・サンヒョン

出演      春香(チュニャン)  に  イ・ヒョジュン

         夢龍(モンニョン)  に  チョ・スンウ

物語は、貴族の息子夢龍が長官の父の赴任先で、身分の低い美しい娘春香に恋し、将来を誓い合う。だが、長官の父はソウルへ戻らなければならなくなり、夢龍もソウルへ行ってしまう。必ず再会を約束して別れた二人であったが・・・

よくありそうな話で、韓国人であれば、知らない人はいないようなお話。日本でいえば「忠臣蔵」のようにポピュラーなお話です。

今までも何度も映画化されているそうですが、それまでの映画と決定的に違うことは、なんといっても”パンソリ”なのです。

この映画のパンソリは、韓国の人間国宝チョ・サンヒョン氏が語っておられます。私には、まるで文楽の名人のお師匠さん(太夫)が語っているように聞こえました。

この映画は、普通の映画と違ってパンソリと映像を楽しむ映画です。

とてもリズミカルで、ユーモアがあり、躍動感があります。

私たち日本人の細胞の奥の奥に潜んでいるモンゴル系民族のDNAがパンソリの響きによって呼び起こされ、この映画に酔いしれるのです。

ぜひ、一度ご覧になってみて下さい!

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2007年5月12日 (土)

五社英雄監督作品「女殺油地獄」

「文楽は芸術だ!」などと偉そうなことを書いて思い出したのが、五社監督の「女殺油地獄」オンナゴロシアブラノジゴクです。五社監督の作品全部観ているわけじゃありませんが、「陽暉楼」ヨウキロウだの有名な作品がありますが、私は断然この「女殺油地獄」を一番に揚げます。

1992年作品「女殺油地獄」

監督  五社英雄

脚本  井手雅人

出演 油屋河内屋の放蕩息子与兵衛 に 堤真一

    油屋豊島屋の女房お吉に 樋口可南子

    油屋元締め一人娘小菊に 藤谷美和子

    その他、河内屋のお兄ちゃんに 辰巳琢郎

    豊島屋お吉の亭主に 岸部一徳 など

この映画の原作は、言わずとしれた文楽作家 近松門左衛門の「女殺油地獄」です。この映画を観たとき、これは現代の近松だ!映画ってほんとうにすばらしい!と思わせてくれた作品です。シナリオがすごく良く出来ています。

物語は、河内屋の放蕩息子与兵衛に手を焼いている河内屋夫婦(父親は、義理の父で元使用人)が、豊島屋のお吉にお金を託し、そのお金で放蕩から足を洗って、真面目な商人になるよう説得してもらうことから始まります。  だが与兵衛の放蕩は収まらず、こともあろうに油屋総元締め(油屋仲間の親方)の一人娘小菊に手を出してしまいます。お吉はなんとか二人を別れさせようとしますが・・・・・

ラスト、与兵衛が豊島屋でお吉に斬りかかっていくところは、樽から油がこぼれて滑りながらの格闘で映画ならではのリアルさですごいです。

映像、物語、キャステング とすべてそろっているように感じました。

樋口可南子さんの色気は、女の私にはよくわかりませんでしたが、堤真一さんには生唾ゴクリ。堤さんがフジテレビの月9(ゲック)ドラマ「ピュア」で大ブレイクする前の作品ですが、関西人の堤さん、せりふも関西弁ですからしゃべりやすいでしょうし、不良青年役にぴったりという感じでした。

映画の中で、堤さんが「曾根崎心中」の道行きの台詞をボソッと言うシーンがあるんですが、

   『この世の名残(ナゴリ) 夜も名残 死に行く身をたとうれば

   あだしが原の道の霜・・・』

シビレました。

また、小菊を誘い出し遁走する時、ザーザー降りの雨の中、元締めの家の庭の中にほっかむりをした与兵衛が突っ立って鋭い目で小菊を見てる・・・女だったら、誰でもついていきたくなる風情でした。

ということで・・この映画、まだご覧になっていない方はぜひご覧になって下さい! すばらしい日本映画です。!!!

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2007年2月18日 (日)

硫黄島からの手紙ー東劇にて

Photo_2 監督 クリント・イーストウッド

脚本 アイリス・ヤマシタ

出演 二宮和也 加瀬亮 松崎悠希 渡辺謙 伊原剛志 中村獅童 その他の人々

とうとう、やっと観ました。観に行ってほんとうに良かった。前売り券を買っておいてほんとうに良かった。元々、戦争映画とかヤクザ映画は好きじゃないので、なんとなく足が動きませんでした。でもこの映画はただのドンパチやっている映画ではありません。人間性あふれるすばらしい映画です。

観終わって、東劇からの帰り道、東銀座からJR有楽町へ向かって歩いて行くと、銀座の華やかなネオンサインが見えてきて、なんだか頭がクラクラしてしまいました。にこやかな表情で行き交う人々・・・

「硫黄島からの手紙」観た?と聞きたい衝撃に襲われました。

ストーリーは、第二次世界大戦の中で、最も悲惨な闘いが繰り広げられた硫黄島を舞台に、兵士たちが家族たちへ書きつづった届くことのない手紙をキーポイントに、兵士たちがどんな気持ちで闘ったのかを描いてあります。

元々涙もろい私ですが、あまりの感動に今も涙が出て来ます。

しかし、この映画を創ったのがアメリカ合衆国の人だということも衝撃です。でも、クリント・イーストウッドが創ったからこそ、多くの人々が観ることになったことも事実だと思います。

日本人が創ったらどうだったか・・・

アメリカの個人主義は、ただ自分勝手なものじゃない。キリスト教から来るちゃんとした倫理道徳に支えられているのです。

ここでも、また日本人は負けてしまった!    2007/2/16 観賞

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